失いかけて気付く【大切なもの】夫のいない夜
「おはようございます」か 「こんばんは」かわからない時間まで眠れぬ夜を過ごしてます テンです。
私が家に戻ってから、やたら機嫌のいいカブさんと元気いっぱいの子供たち。
ある程度、気を使っているのかな。
また、にぎやかな日常が戻ってきた。
カブさんは、洗濯物をたたむ私をじっと見ながらニコニコしています。
まだ、バツの悪い私が 「なに?」とぶっきらぼうに言うと 「いや、やっぱりテンがいるとビールがおいしいなぁ」とますますニコニコしながらこちらを見ています。
どこに行ってたのかとか何をしてたとかは一言も聞かないカブさんでしたが、
就寝前にこう言いました。
「テンがいるとすぐ眠くなるんだけど帰ってこないと思うと眠れなかった。」
「少しは私のありがたみがわかった?」
ちょっと意地悪に言ってみる。
ところが「うん、わかった。」なんてカブさんが素直に言うもんだから、拍子抜け…‥。
そうかー。わかってくれたんだ。
意固地になっていた気持ちがスルスルとほどけていくのを感じました。
そもそもなんでここまでのケンカになっちゃったんだろ。
こうやって素直に話してるともういいやと思う。
怒りを継続させるのってとっても疲れますね…‥。
神経がすり減るといいますか。
でも今回の家出により、お互いの大切さを見つめ直すいいきっかけにはなったようです。
こんなプチ家出効果もありと言うことで、
めでたしめでたし…‥。とこれで日常が戻るはずでした。
【突然の連絡】
戻ってきた日常。いつもと変わらぬ昼下りのこと。 私の携帯に見知らぬ携帯番号から電話がありました。
誰?と思った私は最初スルーしようとしたのですが、なんとなくモヤモヤする胸騒ぎを感じて電話に出ました。(いつもは知らない番号には出ない)
その電話の相手はカブさんの同僚からでした。
胸騒ぎは当たっていました。
カブさんが移動中に自動車事故に巻き込まれたとの連絡でした。
同僚もまだ詳しい容態がわからないとのこと。
カブさんが運ばれた病院を聞いた私は焦る気持ちを落ち着かせながらすぐに病院へ向かいました。
カブさん!カブさん!!
無事でいてお願い…‥‥
着いたのは大きな病院。駐車場から入口までの距離がとても長く感じて、私は少しでも早くと駐車場を走りました。
受付に名前を名乗ると
まだ、処置中ですのでもうしばらくお待ちください。と案内されました。
どのくらい待ったのでしょうか。とてつもない長い時間に感じました。
ガラガラという音とともにストレッチャーに横たわるカブさんの姿が見えました。
慌てて駆け寄ると、
「テン、心配かけてごめん」とカブさん。
カブさん、しゃべってる。
カブさん、生きてる。
安堵と同時に緊張がどっとほどけました。
カブさんは足と腕の打撲、骨折のため入院を余儀なくされました。 打撲と骨折で済んだのは不幸中の幸いでした。
どのくらいで退院できるかはまだ未定です。
病院へ向かう間、カブさんにもしものことがあったらどうしようと、悪い想像が頭をよぎりいてもたってもいられない思いでした。
カブさんがいるからケンカもできるということ。
私はまだまだカブさんと生きていきたい。
やっぱりこれから先の私の人生に、
カブさんはなくてはならない存在です。
カブさんの存在の大きさを再確認しました。
一睡もできないまま朝を迎えてしまいました。
しばらく病院通いとカブさんのいない日々がはじまります。
リポドリン検証、報告できずにごめんなさい。